7月4日、NHK「知的探求フロンティア タモリ・山中伸弥の!?宇宙とは何か」を見る。どこまで踏み込むか楽しみにしながら見た。
1.ダークマターを観察しようとする現在進行中の試み
a.道村唯太(東京大学大学院ビッグバン国際研究センター 准教授)
岐阜県飛騨市神岡町山中、地下200mのトンネルの中にある「大型低温重力波望遠鏡(KAGRA)」 強力なレーザー光を3km先の特殊な検出器で受け止めダークマターの正体を突き止めると言っていたが、KAGURAはもともと重力波を観測する装置、重力波とダークマターの関係が良く判らないが、特殊な検出器という点に仕掛けがあるらしい。
※AIによれば重力波観測からブラックマターの候補「原始ブラックホール」を探る検討をするのではないかと言っている。
b.リッカルド・ビオンディ(グラン・サッソ国立研究所 准教授)
イタリア・アペニン山脈山中、地下1400m、巨大なタンク型検出器を複数台作り、超低温に冷やされた特殊な液体を使って、ダークマターによる微弱な反応の検出を試みる。
c.ロベルタ・ザニン(チェレンコフ望遠鏡アレイ観測所(CTAO) プロジェクトサイエンティスト)
スペイン・カナリア諸島のラ・パルマ島 13基のガンマ線望遠鏡でダークマターが生み出す可能性があるわずかな信号を捕える。現在南半球のチリに53基建設中。二拠点で観測を行う。
※ダーク・マターの実在性を始めて推測したのはヴェラ・ルービン(アメリカの女性天文学者)、この経緯は2026年2月3日のNHKドキュメンタリー「宇宙の謎を解読せよ」で少し書いた。
村山斉(東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構 教授)
ダークマターそのものはまだ発見されていないが、ダークマターの痕跡は見つかっている。重力レンズ効果=遠くの銀河の光がダークマターの重力により曲って見える現象。
グレイ・リブカ(アメリカ・シアトルのワシントン大学 物理学部教授)
ダークマターの候補として考えられている物質(仮説)
①原始ブラックホール、宇宙誕生直後の密度ゆらぎによって形成されたブラックホール
②WIMP(ウィンプ)、弱く相互作用する大質量粒子。光を出さず、電磁気力と相互作用しない(電荷ゼロ)。
③アクシオン(非常に軽い、電磁場と弱く結合)が大量に存在する。
吉田直紀(東京大学大学院理学系研究科 教授)
宇宙が誕生した初期の様子をシミュレーションによって再現した。ダークマターがない宇宙は変化が起きない。ダークマターが存在する宇宙はダークマターの強い重力によって物質が引き寄せられ網の目のような構造が出来、これが土台になり星が生まれ、銀河がつくられた。そして太陽、地球、生命が誕生した。
ダークマターはビッグバン(宇宙の誕生)の直後に生まれた。その後、水素、ヘリウムが出来、それらを集めて星が出来た。
※今後、「ダークマターを発見した」とだれが、いつ発表するのか?見ものだ。
2.ダーク・エネルギー
1998年、二つのチームが同時期にダーク・エネルギーを発見。 チーム①アダム・リース(ジョン・ホプキンス大学)とブライアン・シュミット(オーストラリア国立大学 教授)、チーム②サウル・パールムッター(カリフォルニア大学バークレー校 教授)2011年、3名が同時にノーベル物理学賞受賞
※番組では解析の中心人物とされるアダム・リースが何故か?紹介されなかった。
彼らは地球から遠ざかる星々の距離をその明るさから精密に求め、宇宙の膨らみ方を調べた。
宇宙の膨張速度はダークマターなどの重力により弱まると予想していたが、結果は逆に加速していた。何故加速しているのかという疑問から、未知のエネルギー(ダーク・エネルギー)の存在を導き出した。
・宇宙の膨張は一定のダークエネルギー密度で加速膨張している。
・宇宙の膨張によって、現在存在する銀河や星々は次第に離れつつある。
3.ナタリー・パランク=デラブルイユ(ローレンスバークレー国立研究所物理部門長) アメリカアリゾナ州、ニコラス・U・メイヨール望遠鏡を用い
2025年、宇宙の未来を左右する新発見が報告された。5000本の光ファイバーを用い遠くの銀河から届く光をひとつづつ丹念に測定した。1500万以上の天体(銀河)のデータをもとに110億光年のかなたに至るまで、宇宙を精密な3次元地図として再現した。このデータをもとに宇宙の膨らみ方を細かく分析した。
その結果0、110億年前から現在までのダークエネルギーの変化をみてみると、膨張によって一定だと考えられていたダークエネルギー密度(湧き出る勢い)が50億年前までは増え続けていたが、その後変化の割合が減少に転じていた。(現在全データを解析中、今後最終結果が発表される)
=ダークエネルギーの増え方がゆっくりとなった。
※この文章、AIによれば結果の統計的な有意性の精度は2.8σ~4.2σであり、科学的な新発見と認められるには5σが要求される為まだ十分ではないと言う。
※現在の科学界で認められている標準宇宙論(ΛCDM)では膨張する宇宙のダークエネルギー密度は一定で、増えも減りもしないが、この発見が認められれば、エネルギー密度が増加から減少の方向に向うとして、現在認められた標準宇宙論を書き換える可能性があると言う。
※2026年2月3日のNHKドキュメンタリー「宇宙の謎を解読せよ」では、
1998年、アダム・リース(ジョンズ・ホプキンス大学)等は宇宙の膨張に対する加速速度を測定し、現在の宇宙は加速的に膨張していることを発表した。この膨張のエネルギーをダークエネルギーと命名した(命名者はマイケル・S・ターナーとなっている)。ダークエネルギーはエナルギー(波動)であり素粒子ではない。
彼らはIa型超新星の明るさを測定し、「ビッグバン後、宇宙の膨張は一時減速していたが、60億年前に加速に転じたと結論づけた。この測定を元に、
ビッグバン後宇宙は膨張していたが、初期の段階は物質の密度が高く、物質の重力で膨張速度は減速していた。しかし宇宙が次第に膨張するにつれて、物質の密度が下がり、60億年前にダークエネルギーの引き離す効果が物質の重力を上回り、そこから宇宙は加速膨張を始めたと言う。
前回の放送と今回の放送を統合すると
・ビッグバン直後、宇宙は急速に膨張し始めた。
・初期の宇宙は物質の密度が非常に高く、それらの重力によって膨張速度が抑えられていた。
・宇宙が膨張するにつれて物資の密度が薄まり、重力の引き戻す力が次第に弱まっていった。
・ダークエネルギーの宇宙を押し広げる力(ダークエネルギー密度)は約50億年前までは増加していた。
・60億年前、ダークエネルギー密度の増加が、物質の重力を上回るほど強くなり加速膨張へと転じた。
・その後ダークエネルギー密度の増加はゆっくりとなり、現在はほぼ一定の状態で加速膨張をしている。
となる。(推測)
4.宇宙の未来
①ビッグフリース、今と同じ割合で生れ続ける場合、ダークエネルギーの押し広げる力によって、宇宙は緩やかに膨張、その結果、星や銀河は互いに遠ざかりどんどん離れていく。ついにその速度は光の速さを超え、夜空に星が何一つ見えなくなる。更に宇宙の温度が下がり氷点下273℃となりすべてが凍り付く世界、静かな死を迎える。
②ビッグクランチ、ダークネルギーが減り続ける場合、ダークエネルギーの宇宙を押し広げる地からが弱まりやがて膨張が止まる。宇宙は星や銀河がダークマターによって縮みつぶれる。
③ビッググリップ、ダークエネルギーがどんどん増え続けた場合、銀河の外側の星が重力を振り切り飛び出していき、最後は銀河が完全にバラバラになり崩壊する。太陽や惑星、原子、分子も引き離され離散する。
※番組では言っていなかったが、ダークエネルギーが増えたり減ったりする周期的な変化は考えられないかと思った。⇒仮説理論はあるらしい。
5.UFO、宇宙人についての質問に対する村山斉氏の回答
・UFOははるばる地球迄来て何もしないで帰るなどと言うことは考え難いので、UFOは何かの錯覚(見間違い)と思う。
・宇宙人はどんな姿をしているか分からないがどこかの星に居ると言う。
※私の考え、太古の時代に地球に来て文明(古代文明)をもたらした宇宙人の星もどんどん地球から離れて行ってしまい、再び来ようと思ってもなかなか来れないのではないか。
6.野村泰紀(カリフォルニア大学バークレー校 教授)
マルチユニバースについて
ダークエネルギーの発見とその量が判って来た。ダークエネルギーの量が我々の宇宙を保つためにぴったりの量になっている。それはたくさん宇宙があったから、たまたま1個の宇宙にぴったりのダークエネルギーの量があり、我々の宇宙が存在出来ているのではないか?
例えば、地球に生命が生まれたのは、たくさんある惑星の中で、太陽からの距離が偶然にもちょうどよい位置にあったから。もし宇宙に惑星がひとつしかなかったらこんな奇跡は起こらなかった。たくさんの惑星があるからこの奇跡的な地球が存在出来たのではないか。
我々の宇宙はダークエネルギーの量や物質の種類、重力の強さなどがほんの僅かに違うだけで、星も銀河も生命も存在できなかったことが理論物理学で示されている。
ダークエネルギーが少し多い場合、ダークマターが物質を集める前に加速膨張して星も銀河も生まれなかった。
ダークエネルギーが小さい場合、宇宙はダークマターによってすぐに押しつぶされてしまう。
以上、マルチバースの考え方:
親宇宙(ある性質を持った宇宙)の中に異なる素粒子の性質を持った宇宙が泡のような形で生れ、子宇宙が誕生する。子宇宙の中にも新たな宇宙が生まれる。そのほとんどは何も生まれない宇宙になる。我々の宇宙は奇跡的なバランスによって生み出された存在。
野村泰紀氏はこの仮説を実証する方法はあると言っていた?
※上記のたくさんある宇宙の中から偶然、ちょうどバランスの良い宇宙があったと言う考え方とは別に、我々の宇宙が出来る何らかの必然性があったのではないかと言う考え方もあるのではないか?
参考)copilotの回答

